【26カ月調査完了】緊急避妊薬の薬局販売、満足度9割超の裏で見えた「言語の壁」と「不在問題」

2026.8

A(質問役):ねえ、薬局で処方箋なしで「緊急避妊薬(アフターピル)」を買えるようにする実験、あれどうなったの?厚労省からまとめが出たって聞いたんだけど。

B(説明役):そうそう、約2年2カ月(26カ月)続いたモデル事業の最終報告書が出たよ。結論から言うと、大きな健康被害や安全トラブルはゼロ。かなり順調だったみたい。

A:へえ、トラブルなしは安心だね。実際どれくらいの規模でやってたの?

B:日本薬剤師会が主体で、全国47都道府県の339の薬局が参加したんだ。プライバシーを守るために個室を用意したり、研修を受けた薬剤師さんを置いたり、産婦人科や支援窓口と連携できる体制を整えてスタートしたんだよ。

A:ちゃんとプライバシーも守られてたんだ。で、実際にお店に来た人は買えたの?

B:相談件数はトータルで1万2,268件あってね、約95%にあたる1万1,639件がその場で「販売可」になったよ。
「販売できたけど病院の受診も必要」って判断されたのが約4.3%、「販売不可」は0.8%だけ。

A:9割以上の人が買えたんだ!「受診が必要」って言われた4%ちょっとの人は、どういう理由だったの?

B:一番多かったのが「避妊指導が必要(約48%)」で、次が「性感染症の疑い(約35%)」。薬を渡すだけじゃなくて、ちゃんと健康面のアドバイスをして病院につなげる役割も果たせてたってことだね。

A:なるほど、セーフティネットになってるわけだ。買った人たちの感想はどうだった?

B:アンケート結果がすごく良くてさ。薬剤師さんの対応や説明のわかりやすさに「とても満足」って答えた人が9割超え。さらに「説明内容をよく理解できた」って人は99.7%もいたんだよ。

A:ほぼ100%じゃん!現場でかなり丁寧に対応してくれたんだね。じゃあ、課題は全然なかった感じ?

B:いや、最後の1年間で集まった「対応が難しかった事例」206件を見ると、リアルな現場の壁も見えてきててね。主に2つあるんだ。

言葉の壁:日本語が話せない・理解できない外国人からの相談にどう対応するか。

シフト・人員体制:販売できなかったケースの半分以上が「研修を受けた担当薬剤師がその時いなかった」という理由。

A:あー、行ったら「今その薬を出せる人がいません」ってなると困るもんね。言葉のサポートも確かに必要そう。

B:そうなんだよね。ただ、薬剤師さんが対応に迷った事例の多くは、実は研修ですでに教えてる内容だったらしいんだ。だから今後は、現場でパッと確認できるQ&A集を作ったり、復習できる教材を整えておくことが大事だねって提言されてるよ。